常吉リグの操作と、村上氏のモノマネができるようになった頃、バイト先の社員さん、バイトの後輩も一緒に琵琶湖に釣りに行くようになっていた。
関西圏からアクセスの良かった浜大津の港で並んで釣りをすることが多かった。
今思うと当時は第二次バス釣りブームだったのだろう。自分達を含め、平日でも漁港には大勢の人がバス釣りに来ていたが、ミックさんたちは基本みんな夜の職業だったので、ファッション的に釣り場では浮いていたw
大勢で行くと「他の人に釣り勝ってやろう」と思うもの。ミックさんも人の子、当然他の人よりたくさん、大きなバスを釣ってやろうと頑張った。
その頃にはバス釣りにドップリはまってしまい、釣りにかける情熱が危ないレベルだったせいか、同行者に釣り勝つ事が多かった。
結果カン違い『オレ、釣り、うまい』
自分がどれほどの腕前なのか試したかった。
※この記事は2016年1月15日に投稿したものを読みやすくリライトしたものです。
『誰か釣りが上手いヤツいない?』
知り合いに片っ端から聞いて行った。
ほどなく同級生の(正確には後輩だったが同級生になった)Sという男を紹介された。
このS、とにかく「釣り」が上手いらしい。ルアー釣りも然り。
素直に『一緒にバス釣り行こう♡』と言えば良かったのだろうけどそこは若気の至り、釣りが上手いと紹介されたら『オイラと勝負じゃあぁぁぁ!!』と意味なく張り合った(笑)
実際にSとは勝負にならず、というか年下なのに相手にされず、その代わりほどいろんな体験をさせてもらった。
バス釣りが上手いのではなく常吉リグが上手いらしいだけのミックさんは自分のバス釣りがバス釣りの中のほんの一部である事を思い知らされた。
琵琶湖ハードルアーで人生初の爆釣!
Sと2人で琵琶湖にレンタルボートで浮かぶ事が増えていた頃、こんなお誘いを受けた。
『内湖(近江舞子内湖)行こう。バイブレーション何個か買っておいでーやw』
何と?バイブレーションとな?
初めてスプーンでバラして以降、それまでハードルアーで釣った事がほとんどなかったと思う。
不安に思ったがSが言うのだから釣れるのだろう。さっそく釣具屋にバイブレーションプラグを買いに行った。さらに張り込んで、ベイトタックルまで新調した。
釣り当日はSとオイラ、もう1人、釣りはしないが良く連んでいた別のSの3人で手漕ぎボートを借りた。
内湖の真ん中あたりに浮かんでとりあえずバイブレーションをキャストする。
釣れるんかいな?との不安をよそに、開始早々にSにブラックバスがヒット!
(な?釣れるやろ?)と言わんばかりにコッチを見てニヤけている。
Sが3本目を釣ったあたりで釣れないオイラにアドバイス
『全速力で巻けw』
んなアホな。そんな早よう巻いたら追いつかんでしょw
と、疑いながらも全速力リトリーブすると『ゴンっ!』と釣れる!
うそーん!って思いながらまた投げて、全開で巻いていたら『ゴンっ!』
また投げて『ゴンっ!』
周りのボートもぽつぽつ釣れているようだが、バイブレーションだけ投げているオイラ達だけ嘘みたいな爆釣(笑)
サイコーに気持ちいい釣りだった。
Sによると秋の一時期、バイブレーションで入れ食いになるんだそうで。そういう情報を持っているSを素直にカッコイイと思った(笑)
その日は腕が使い物にならないくなるぐらい漕いで投げて釣った。で、帰りにラーメンと唐揚げとライスを吐きそうになる程食べたのが忘れられないw
初めての関西大学対抗バス釣り大会
Sとは関西の大学の釣り部が参加できる岸釣り大会にも出場した。
2人とも、いや、特にミックさんは調子にのるタイプだったので『俺らならかなり上位に入るでしょ!!』なんて自信たっぷりにエントリーを決定!
意気揚々と申し込みをしようとしたが、我が大学には釣り部がなかった。
確かSが緊急にサークルか何か非公認の集まりをデッチあげた気がする。顧問には学長の名前を勝手に使ったかも・・・・(大バカ者でしたゴメン(-人-;)(;-人-)ゴメン)
で、参加したバス釣り大会は実に大雑把な感じだった。
レギュレーションはこんな感じ。
エリアは琵琶湖全域。釣ったバス3匹の合計の長さ(だったか重さだったか)で順位を決める。終了までに生きたまま会場に持ち込んで検量
と言った具合。
Sと2人であちこちポイントを回ってひたすらバスを釣った。クルマのトランクルームに発泡スチロールのケースを仕込み、乾電池式のブクブクで即席ライブウェルにした。
アベレージサイズの魚だったけどリミットを揃えた後も、釣った魚が弱ってないか気にしながら時間いっぱいまでガンバって釣り続け帰着し検量。確か1匹弱って横になりかけていたがうまくごまかした覚えがある(笑)
結果は6位だか8位だか、中途半端だったけど、参加校が多い大会だからそれなりに上位だったのと、こまごまとした商品ももらえたし、何より初めての釣り大会に参加できたのが楽しかった。
優勝したのは大会を主催している大学だった。イケスには初めて見るようなデカいバスが泳いでいて『コレ釣られたら勝てんよなぁ、さすがやねー』と素直に感心していたミックさんの耳元でSがボソッと話しかけてくる。
『バスのクチのとこ、タダれたみたいなキズになってるやろ?』
『水槽で飼われてるバスは水槽にぶつかってあんなになんねん』
『今日釣った魚と違て、どっかで育てた魚持って来てんで、アレ』
Σ(゚д゚lll)ガーンまさか、そんな事しますか?!
なあSよ、考えすぎじゃないの?ま、まぁ、優勝できんかったけど入賞もしたし、楽しかったからいいよね?ね?!
イカサマを疑って機嫌が悪くなっているSをなんとかなだめてその年の釣り大会は無事終了 C= (-。- ) フゥー
…で丸く収まったハズ、が翌年!
同じ大会でまたもや同じ大学が優勝?!
おい!まさか!!と思ってウィニングフィッシュを見てみると・・・・
口先にタダれたようなキズがあるそのバスは、去年の魚より0.5センチ大きかったwww